捨て型枠(すてかたわく)とは、コンクリート打設後に解体・撤去せずにそのまま残置する型枠のことです。
「残存型枠」とも呼ばれます。
通常の合板型枠はコンクリート硬化後に解体しますが、捨て型枠は解体不要なため工期短縮・廃材削減に大きく貢献します。
捨て型枠の種類
捨て型枠には主に以下の種類があります。
| 種類 | 材料 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ラス型枠 | 特殊金網(リブラス) | 地中梁・基礎・地中壁 | 解体不要・軽量・廃材ゼロ |
| デッキプレート型枠 | 薄鋼板 | 床スラブ | そのまま床の補強材になる |
| プレキャストコンクリート型枠 | コンクリート製品 | 壁・基礎 | 仕上げ面になる・高強度 |
| 発泡スチロール型枠 | 発泡ポリスチレン | 断熱型枠 | 断熱性能を兼ねる |
捨て型枠を使う理由・メリット
- 解体工程が不要:型枠撤去の手間・コスト・時間がなくなります
- 廃材が出ない:型枠廃材の処理費用がゼロになります
- 狭小地・深部での施工が可能:解体スペースが不要なため、地中梁など解体困難な場所でも使用できます
- 工期短縮:解体・廃材搬出工程がなくなるため大幅な工期短縮が可能です
- 省力化:作業員の負担と危険性が軽減されます
捨て型枠のデメリット・留意点
- 材料費が高い:通常の合板型枠と比べて材料単価が高くなります(ただしトータルコストは同等以下のことが多い)
- 打設後の内部確認が困難:型枠が残るためコンクリート内部の不具合を後から確認できません
- 適用部位が限られる:表面仕上げが必要な部位や見え掛かり部分には使用できません
- モルタル漏れ対策が必要:ラス型枠の場合、金網の目からモルタルが漏れないよう底部のシーリングが必要です
捨て型枠が使われる主な場所
- 地中梁(解体スペースがないため)
- 布基礎・べた基礎の土接触面
- 地下外壁の土接触面
- 床スラブ(デッキプレート型枠)
- 擁壁・護岸工事
施工管理技士試験でのポイント
施工管理技士試験では「残存型枠(捨て型枠)」として出題されることがあります。試験でよく問われるポイントは以下のとおりです。
- 解体しない型枠=残存型枠・捨て型枠
- 地中梁・基礎など解体困難な場所に適用する
- ラス型枠(金網型枠)が代表的な捨て型枠
まとめ
捨て型枠(残存型枠)は解体不要・廃材ゼロ・工期短縮を実現する合理的な型枠工法です。
代表的なものとしてラス型枠・デッキプレート型枠・PCa型枠などがあり、地中梁・基礎など解体困難な部位で特に有効です。
ラス型枠の詳しい解説は以下の関連記事をご覧ください。


コメント