構造力学の部材-2級建築施工管理技士試験の対策

建築学

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構造力学の中では部材についても学んでいきます。

断面性能、応力度、ひずみなどについて学んでいきましょう。

断面性能について

断面一次モーメントや断面係数などを総称して、断面性能と言います。

断面性能には以下のようなものがありますので、覚えておきましょう。

  • 断面一次モーメント:部材の断面に生じるせん断応力度を算定する場合に必要となる係数。
  • 断面二次モーメント:曲げモーメントに対する部材の剛性(曲げにくさの指標)を表す場合に必要となる係数。同一の軸に対する断面二次モーメントは足し算や引き算ができる。
  • 断面係数:曲げ強さを算定するために用いる係数。
  • 断面二次半径:細長い部材が圧縮力を受けた時の細長比を計算するときに用いる係数。

応力度、ひずみについて

部材内部では外から加わる力による変形に対して、もとに戻ろうとする力(内カ・応力といいます)が生じます。

単位面積当たりについて定量的に表した応力を応力度といい、軸方向力や曲げモーメントによる応力度は、それぞれ次の式で求めることができます。

軸方向力による応力度の求め方

  • 垂直応力度=軸方向力/断面積

曲げモーメントによる応力度の求め方

  • 垂直応力度=曲げモーメント/断面係数

部材に力がかかると、部材は伸びたり、縮んだりなどといった変形を起こします。

部材のもとの長さに対する変形量の割合をひずみ度といい、次の式で求めることができます。

  • ひずみ度=ひずみ/長さ

また、ひずみが生じる要因となった力を取り除くと、部材がもとの形に戻る性質を弾性(だんせい)、力を取り除いてももとの形に戻らない(ひずみが残る)ことを塑性(そせい)といいます。

弾性体では応力度とひずみ度は比例関係にあり、この比例定数をヤング係数(弾性係数)Eといいます。ヤング係数は、次の式で求められます。

  • ヤング係数=応力度/ひずみ度

ひずみには以下のような言葉が使われますので、覚えておきましょう。

  • ポアソン比:物体の1軸方向に外力が作用するとき、その軸方向の応力によって生じる伸びのひずみとその直角方向に収縮するひずみとの比
  • クリープ:一定の大きさの持続荷重によってひずみが時間とともに増大する現象
  • 弾性:応力とひずみが正比例する性質
  • 弾性体:弾性をもつ材料。弾性体は外力を取り除くともとの形に戻る。
  • 弾性域:応力度一ひずみ度曲線において、力を取り去ると伸びがもとに戻り0となる弾性限度を超えない範囲

たわみ、座屈(ざくつ)について

たわみについて

梁に荷重が作用すると、梁は湾曲し、そのときの変位量をたわみといいます。梁のたわみは、荷重とスパンの3乗または4乗に比例し、ヤング係数と断面二次とメントに反比例します。

座屈について

座屈とは、細長い材や薄い材に、材軸と平行に力をかけた場合、そのカが限界を超えると、材が急に曲がることをいいます。

そのときの荷重を座屈荷重といいます。なお、座屈長さは、材端の移動に対する条件などにより異なります。

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