ラス型枠工事とは?施工手順・適用部位・品質管理のポイントを現場目線で解説

躯体施工

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ラス型枠工事とは、通常の合板型枠の代わりに特殊金網(リブラス)を使用した残存型枠工法による型枠工事のことです。

コンクリート打設後に型枠を解体せずにそのまま躯体に埋め込む「捨て型枠工法」の一種で、建築・土木工事の現場で広く採用されています。

ラス型枠工事の施工手順

  1. 施工計画・墨出し:型枠の設置位置を墨出しし、使用するラス材・フレームの数量を算出します。コンクリート側圧の計算を行い、型枠フレームの強度を確認します
  2. 捨てコンクリート打設・根巻き:基礎底部に捨てコンを打設し、型枠の位置決め用の根巻きコンクリートを施工します。これにより型枠の倒れ・浮き上がりを防止します
  3. 鉄筋組立:設計図に従って鉄筋を配筋します。スペーサーを所定の間隔で設置し、かぶり厚を確保します
  4. ラス型枠の組立・固定:特殊リブラスをフレームに取り付け、縦端太・横端太・締付け金物で固定します。パネルの継目はテープ等でシーリングし、モルタル漏れを防止します
  5. コンクリート打設:所定のスランプのコンクリートを打設します。バイブレーターで十分に締固めます。打設速度を管理し、型枠への側圧が設計値を超えないよう注意します
  6. 養生:打設後は所定の養生期間(通常3〜7日)、型枠を存置したまま養生します
  7. 解体作業なし・次工程へ:ラス型枠は解体せずそのままにし、次の工程(土工事・埋め戻し等)に進みます

ラス型枠工事の適用部位

部位理由
地中梁土中に埋まるため解体不可
基礎(土接触面)外周部は解体スペースがない
地下外壁山留め壁に接する外側は解体不可
擁壁(裏面)土圧側は解体後に埋め戻すため不要
ふかし壁既存壁に密着するため解体困難

ラス型枠工事のメリット・デメリット

メリット

  • 型枠解体工程が不要で工期を大幅短縮できる
  • 型枠廃材が発生せず廃材処理費がゼロ
  • 解体作業が不要で労働安全性が向上
  • 地中梁など解体困難な部位にも適用可能
  • 腐食しないため白蟻・腐朽リスクがない(木製型枠と比較)
  • デメリット・留意点

      • 材料費が合板型枠より割高(ただしトータルコストでは同等以下になることも)


      • 金網の目からモルタルが漏れるリスクがある


      • コンクリート表面が粗くなるため見え掛かり部分には不適


      • 打設後に内部確認が困難


      • 型枠の転用(再利用)ができない

    施工上の重要ポイント(品質管理)

      • 側圧計算:コンクリートの打設速度・打設高さから側圧を計算し、フレームが耐えられる強度か確認する


      • 底部シーリング:型枠最下部のモルタル漏れを防ぐため、捨てコン面との取り合い部を丁寧にシーリングする


      • パネル継目処理:隣接パネルの継目をテープ・モルタルで養生する


      • かぶり厚確保:スペーサーを適切な間隔で配置し、土に接する部分は60mm以上のかぶり厚を確保する

    まとめ

    ラス型枠工事は、解体不要・廃材ゼロ・工期短縮を実現する合理的な工法です。

    地中梁・基礎・地下外壁など解体困難な部位に最適で、近年の建設現場で採用が増えています。

    施工時はモルタル漏れ対策・側圧管理・かぶり厚確保が品質管理の重要ポイントです。

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