令和3年から2級建築施工管理技士の検定が改正され変更されています。
変更後の検定基準について確認しました。
2級建築施工管理技士の検定基準 改正後
検定制度の改正
令和3年から2級建築施工管理技士の検定制度が以下のように変更になっています。
- 第一次検定
- 第二次検定
旧制度では、第一次検定が「学科」、第二次検定は「実地」と呼ばれていたものです。
それに伴い検定基準も以下のように改正されています。
検定基準の改正内容
第一次検定と第二次検定でそれぞれ異なります。変更点が分かりやすいように赤文字にしておきました。
第一次検定
第一次検定では「能力試験」が追加されていますが、四肢一択のマークシート形式ですので、記述式問題は追加されていません。
建築学等
- 知識
- 建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な建築学、土木工学、電気工学、電気通信工学及び機械工学に関する概略の知識を有すること。
- 建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な設計図書を正確に読み取るための知識を有すること。
施工管理法
- 知識
- 建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な施工計画の作成方法及び工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法に関する基礎的な知識を有すること
- 能力
- 建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な基礎的な能力を有すること。
第二次検定
第二次検定には知識の問題が追加されています。この知識問題は四肢一択のマークシート形式です。能力問題は従来通りの記述式です。
また、第二次検定は建築、躯体、仕上で分かれていますので、それぞれについて説明します。
第二次検定 [建築]
施工管理法
- 知識
- 主任技術者として、建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な知識を有すること。
- 能力
- 主任技術者として、建築材料の強度等を正確に把握し、及び工事の目的物に所要の強度、外観等を得るために必要な措置を適切に行うことができる応用能力を有すること。
- 主任技術者として、設計図書に基づいて、工事現場における施工計画を適切に作成し、及び施工図を適正に作成することができる応用能力を有すること。
第二次検定 [躯体]
躯体施工管理法
- 知識
- 建築一式工事のうち基礎及び躯体に係る工事の施工の管理を適確に行うために必要な概略の知識を有すること。
- 能力
- 基礎及び躯体に係る建築材料の強度等を正確に把握し、及び工事の目的物に所要の強度等を得るために必要な措置を適切に行うことができる高度の応用能力を有すること。
- 建築一式工事のうち基礎及び躯体に係る工事の工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法を正確に理解し、設計図書に基づいて、当該工事の工事現場における施工計画を適切に作成し、及び施工図を適正に作成することができる高度の応用能力を有すること。
第二次検定 [仕上げ施工]
仕上施工管理法
- 知識
- 建築一式工事のうち仕上げに係る工事の施工の管理を適確に行うために必要な概略の知識を有すること。
- 能力
- 仕上げに係る建築材料の強度等を正確に把握し、及び工事の目的物に所要の強度、外観等を得るために必要な措置を適切に行うことができる高度の応用能力を有すること。
- 建築一式工事のうち仕上げに係る工事の工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法を正確に理解し、設計図書に基づいて、当該工事の工事現場における施工計画を適切に作成し、及び施工図を適正に作成することができる高度の応用能力を有すること。
まとめ
第一次検定は、施工管理法の「能力」項目が追加された点と、知識が「概略の」が「基礎的な」に変更されています。
概略の知識と基礎的な知識の違いがどれほど試験の内容に反映されるかわかりませんが、学習する内容としては違いはありません。
気にしなければならないのは、能力側の基礎的な能力を図られる部分だと思います。
第二次検定は、「知識」項目が増えていますが、四肢一択のマークシートですし、第一次検定を通過しているのであればあまり問題にならないのではないかと思います。
ただ、建築の「能力」には「主任技術者として」という言葉が追加されているので、それを意識した問題が出てくる可能性はあると思います。
やはり、第二次検定の記述式がネックになると思いますので、記述式に自信がない人は記述問題の代行作成なんかも使ってみると良いかもしれません。
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