構造力学の構造物-2級建築施工管理技士試験の対策

建築学

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今回は構造力学の構造物ついて学んでいきます。

支点、節点について

覚えておきたい基本知識

  • 支点:構造物を支持する点
  • 節点:構造物を構成する部材と部材との接合点

支点の種類

支点には以下のような種類があります。

  • 移動端(ローラー):水平移動、回転できる支点。鉛直方向の力だけ支持できます。
  • 回転端(ピン、ヒンジ):回転だけできる支点。鉛直方向、水平方向の力を支持できます。
  • 固定端(フィックス):鉛直方向、水平方向、回転方向に対して支持できます。

節点の種類

次は節点の種類です。

  • 滑節点:各部材が節点を中心に回転できます。→軸方向力、せん断力
  • 剛節点:部材が剛に接合され、部材と部材の節点角が等しく動く。→軸方向力、せん断力、曲げモーメント

反力、応力について

支点等に力が作用すると、その力とつり合うように支点に反力が生じることになります。

その反力の求め方は以下の通りです。

  1. 支点の種類に応じた反力を、それぞれの支点において仮定する。
  2. 方程式により、未知数である反力を求める。
    ΣX=0、ΣY=0、ΣM=0
  3. 求めた反力の符号(+ー)を確認し、符号が一(マイナス)のときは仮定した向きが逆となる。

構造物が力を受けたとき作用する同じ大きさで向きが反対の一対の力やモーメントのことを、応力といいます。

応力には、主に軸方向力、せん断カ、曲げモーメントなどがあります。

応力について

応力には以下のような種類があります。

  • 軸方向力(N):材軸方向に部材を変形させる働きのある応力
  • せん断力(Q):材軸と直角方向に部材を断ち切ろうとする働きのある応力
  • 曲げモーメント(M):部材を曲げようとする働きのある応力

応力の求め方

応力の求め方は以下の通りです。

  1. 応力を求める位置で構造物を切断します
  2. 切断面で応力(軸方向カ・せん断カ・曲げモーメント)を仮定します
  3. 方程式により、未知数である応力を求めます

梁の曲げモーメントには以下のような傾向がありますので、覚えておきましょう。

  1. 集中荷重の作用点で折れ曲がる。
  2. 荷重のない部分では直線となる。
  3. せん断力がプラス(+)のところでは、曲げモーメントは右下がりとなる。
  4. せん断力がマイナス(一)のところでは、曲げモーメントは左下がりとなる。
  5. 等分布荷重の場合、2次曲線となり、等変分布荷重の場合、3次曲線となる。
  6. ピン、ローラーの支点では、モーメント荷重がなければ曲げモーメントは0になる。
  7. 固定端の曲げモーメントは、モーメントの反力と同じ値になる。

安定、不安定について

構造物は、変形の有無などによって、安定構造物や不安定構造物などに分類することができます。

構造物の分類は以下のような種類があります。

  • 安定構造物:荷重や外力が作用しても、変形(移動や形状の崩れ)が生じない構造物。
  • 不安定構造物:荷重や外力が作用すると、移動したり形状が崩れてしまう構造物。
  • 静定構造物:安定構造物で、作用する荷重や外力に対して、力のつり合い条件により、すべての反カ・応力が求められる構造物
  • 不静定構造物:力のつり合い条件だけでは、すべての反カ・応力が求めることができない構造物。

安定・不安定・静定・不静定は、次のような式によって判別することができます。

m = n + s + r -2k 

m<0:不安定

m=0: 安定で静定

m>0:安定で不静定

  • m: 不静定次数
  • n: 支点反力数の合計
  • s : 部材総数
  • r : 剛接合された部材数
  • k: 節点の総数

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